2008年02月28日

OJT

 
一日に何回この言葉を耳にすることか…

 
 
OJTとは皆様ご存知の通り、オン・ザ・ジョブ・トレーニングの略であったと思います。
いわゆる現場、実践での指導、教育、トレーニングと言うふうに理解しています。
その対義語が、OFF・JT、(オフ・ジェーティー)
こちらは現場以外での指導、予習といったところでしょうか、
 
 
とにかくこの言葉、昇家では日に何回も聞こえてきます、
 
 
  ゛○○店の本日のテーマは、平日できるOJTです、” に始まり、
 
 
  ゛昨日のOJTは…云々”
 
 
  ゛新人が加入しますので、本日新人OJTを…云々”
 
 
  ゛週末にできる受付OJT…云々”等々…
 
 
と、まぁ ひんぱんにこの言葉が飛び交います
何でも横文字が良いと言う訳ではないのですが、
この英語3文字はとにかく良く使う、使う…
逆を言うとOJTの無い日はないと言っても良い位です。
 
 
私達のお店には細かい変更事が実に沢山あります、
常により良く、今日より明日と思っていますから、随時変更事項があるのです。
その都度、全社員集まる訳にはいかないので、
店長達からの伝達事項と言う形をとります。
 
 
これが料理や盛り付けの変更であったりする場合は、
各お店の料理主任が集まって、変更事項、お皿や新しい盛り付けの確認をして
それを主任達がお店に持ち帰り皆に伝える、と言う事になっています。
しかしながら、この伝える力 すなわち ゛伝力” が弱いとキッチンのOJTもままなりません…
 
 
先日、グランドメニューの中の商品の盛り付け変更がありました、
いつものように各店主任が集まり、新しい内容、盛り付けの確認をし、各々が自分の店へ帰ります、
その夜、私も三蔵店へと顔を出しました、
すると、キッチンパートナーが調度、この日に内容が変わった商品を作っていました、
 
 
そのパートナーの子は、壁に貼ってある新しい盛り付けのイラストを見ながら作っています、
横には社員もいます、
ましてや、変更になって初めて作る料理です、
思わず、声を出します、
 
 
  ゛おいおい!お前達の言うOJTてこれか?
   貼り紙一枚がOJTか?
   ちゃんと横について教えてやらんか!”
 
 
そう言い残し、3階のスタッフと客席の雰囲気を見に3階へと上がりました、
パートナーの子達に ゛おはよう” と声をかけ、肩ポンをしてまた2階へと下りていきました、
すると2階のカウンターのお客様に今日が初日の新しい料理が出ています、
が、それは昼間集まって決めたそれとは、明らかに違う盛り付けの商品になっていました…
 
 
急いで厨房に入り確認をします、
 
 
  ゛おい!何だ?あの商品?
   今日決めた盛り付けと全然違うじゃないか?
   全然盛が乱れているじゃないか?
   何だ、あれ?”
 
 
すると、厨房の社員達がこう言いました、
 
 
  ゛すいません、最後確認しませんでした” と…
 
 
  ゛え?” と絶句する私…
 
 
完全に頭に血がのぼりました、
こうなると、私は自分で自分のこと良くわかっています、
もう抑えがきかなくなります、
曜日は木曜日、お店もそろそろピークに入ろうか、としています、
まずはお客様を一番に考え、
 
 
  ゛しっかり、集中してやれ!”
 
 
と、だけ言い残し店を後にしました…
その後はと言いますと…
何とも怒りが収まりません、
夜も考えると眠りにつけません、
 
 
翌日は朝から肉屋だったので、昼の本部会議も出れません、
会議終了後、1時に部長、三蔵全社員、各店料理主任を三蔵店へ集合させます。
そこで、昼の1時に前日の ゛OJT” に対しての怒りが爆発します、
大爆発です、怒りがどうにもおさまりません…
 
 
  ゛お前達の言うOJTて何だ?
   貼り紙見て作れがOJTか?
   新しい料理の盛り付け、最終確認もしないんか?
   初めて作る子に何故、教えないんだ!”
 
 
こう文字に書くと冷静に叱っている印象になると思いますが、
ここ1年で一番怒った、一番腹が立った、一番悔しくて、一番悲しい出来事でした…
 
 
  ゛料理に興味ないなら、料理人辞めろ!”
 
 
怒りがおさまりません、
悔しくて悔しくて泪がこぼれます…
 
 
  ゛おい!お前ら!
   愛と勇気はどうした?
   張り紙見て作れの何処に愛があるの?
   主婦が本見て料理作ると訳違うんだぞ!”
 
 
私達は料理を作っています。
調理師が調理師学校で調理をしているのではなく、
料理人が厨房で命がけで料理を作っているんです。
その意識のない人間は料理に携わってはいけない、と思っています。
 
 
心を鬼にして、三蔵店のOJT担当の社員二人にこう言いました、
 
 
  ゛お前達、昇家辞めろ!” …

二人びっくりの顔面蒼白、今にもくずれそうです…
 
 
気持ちでつながっていると思っているから、
どんなことでもやりとげられるんです、
゛愛と勇気”と掲げていても、
貼り紙のOJTと新しい料理を確認もしない精神…
 
 
許せない!と思いました、
私はこう思っています、
例え、蛇口をひねって水を出すことでも、例えラップを切る、たったそれだけの事でも、
私達社員のがパートナーの子達より上手だと、優れていると…
 
 
そこには一日の長があるし、そこにはプロとアマの差があるし…
だからこそ、料理のOJTは懇切丁寧に教えるべきだと思っています。
二人羽織のOJTから、少しづつ離れていって、自信を持たせて、そして一人でやらせて…
むろん、そうしているものだと思っていました、
 
 
だから、
気持ちの見えない、気持ちのないOJT、悔しくてたまりませんでした…
そして最後何も言わず三蔵店を後にしました、
後は、そこに残った本部長が私の気持ち代弁してくれると思ったから…
 
 
私達の商売は真剣じゃなきゃダメなんです、
普通じゃダメ、正常ではダメ、異常じゃないと、
皆が気づかない位の細かい所に気がついて、
外に見えない気持ちや心までも見える、わかる、わかりあえる、そんな関係にならないと…
 
 
普通にやってたら普通なんです。
他と一緒のことやってたら、他と一緒なんです。
だから、愛のない口先だけのOJTにむしょうに腹が立ちました、
怒りをおさえること、できませんでした…
 
 
この夜、閉店後の三蔵店のVIPルームで
二人と話をしました、
反省していました、憔悴していました、
もうわかってくれたと思います、いや、また思い出してくれたと思います、
 

 
 
 愛と勇気のない OJT なんて何の意味もないことを…
 
 


 
教訓
 
 
 
 
やってみせ、言って聞かせて、させてみて
 
 
 
 
誉めてやらねば、人は動かぬ by 山本五十六

 
 
 
 
 
                                                   田中昇在
 
 
   

 
 

 
 

投稿者 shoya-admin | 2008.02.28コメント(0)

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